皆さんいろいろな絵を描いていると思います。
絵を描く技術を向上させるために、イラスト講座等もYoutube等で氾濫しているので、いやというほど見ておられるでしょう。
僕もめっちゃ見てます。
そんなイラスト講座で、しょっちゅう言われていることが、資料を準備しなさいということ。
十分その必要性は理解していたつもりではあったんですが、結局まだつもりだったということを実感できたので、少し短めの記事になるとは思いますが、まとめておきます。
今回は想像の中でのパースと写実的なパースのギャップについて、です。
椅子に座らせたい

下塗り済みの椅子です。
この椅子はミニチュアの椅子の写真を撮ってガイドに使ったものです。
これがその写真。

予定通りに、アイレベルをほぼ地面あたりか気持ち地面より下にして、椅子を見上げる角度で写真を撮りました。
この椅子に偉そうにキャラクターを座らせたいわけで。
想像の中でのパース
今僕が描いているイラストが、アイレベルをほぼ画面の下辺に近い位置に置いたキツめのアオリ構図のイラストを描いています。
基本的にキャラクターイラストを描いているので、当然そのキツめのアオリ構図にキャラクターを配置していくわけですが、想像の中で足を組ませて座らせている構図で資料を見ずに想像でラフまで描きました。

ちょっと足が長すぎて胴も長い感じがしますが、座っている感もありますし、僕の中ではいい感じに描けたと思っていました。
でも、なんか妙にしっくりこないと感じていました。
幸いにも、椅子も人も用意が簡単なので、写真を撮ってみることに。
写実的なパース

写真を下に大ラフまで
実際に写真を撮ってみてびっくりしました。
僕の描いたような角度だと、アイレベルを膝下くらいに持ってくる必要があって、要するに気持ち悪いと感じていた部分は、椅子とキャラクターのパースがズレていたという箇所でした。
大ラフとはいえ一気に迫力が出たし、こちらを採用してこの先を進めたいです。
写真を撮っている途中で、すでに意識のギャップに恐々としていました。
こんなにも僕は何も解っていなかったのかと。
普段パースを意識した物の見方とかしていないので、複合的なパースの考え方がものすごく弱い模様です。
写真の威力はすごい
今回椅子を描いたときも思ったんですが、写真に収めると、モチーフを2次元的、かつ客観的に捉えられるということがものすごく実感できました。
僕の場合、特にパースを効かせたイラストが好きだということもあって、どんどん描いて行きたいんですが、今回の件で感覚だけで描き進めていくことが現時点ではすごく難しいと感じています。
描けるようになっていないので想像でしかないんですが、ある角度で物を捉える場合はこう見える、という知識と経験値が絶対的に不足しているんだと思います。
併せて、理論的に物体や光、影を捉えることも知識不足で困難です。
つまり、今の僕だと何も見ずに僕の中から絞り出すにはあらゆるものが足りていないという状況です。
だけど、このレベルの気持ち悪さ、違和感の正体について自分で答えが出せないということは結構ショックでした。
見て分析する力が足りなすぎだと痛感します。
最近は物体見るときに影の落ち方とかを意識的に追いかけるようになってきていたんですが、これに世界のパースを追いかける意識をインストールする必要がありそうです。
パースを感覚だけで理解、咀嚼しきれない。
今後どうしていくか
知識不足については学んでいくしかないし、経験値に関しては積んでいくしかありません。
理論的な部分については、いまのところ書籍やWeb等の文献や図解などで勉強していけばいいのかなと思っています。
そして経験値部分。これについては、今回のように、描きたいモチーフに近いものを写真に収めて二次元化し、実際にその写真を素にしてイラスト化するという手段を取ることによって、急速注入できると感じています。
どんどん写真や実物を見て、視て、描いて行く。
こう見えたらこう描く、を増やしていきたいです。
あくまで僕の場合にはなるのですけども。
写真に撮るにしても、向きや配置等手軽に色々と試せる小物が欲しくなりますね。
ミニチュア家具とか特に。
早いけどまとめ
大抵の人はやったことのないことはできないわけで、やってみてできることを少しずつ増やしていくことが成長につながると思っています。
例えば模写する際に、僕は初手に荒くトレスします。
特に描いたことのない角度やポーズの場合に、その線を自分に経験させるために。
トレス後、元絵なり写真なりを横に並べて何枚か模写して、トレスしたラフ、元絵、自分で描いた絵をそれぞれ重ねてみたりして、振り返っています。
次の練習ではキャラクターイラストの模写をやろうと思っているので、また詳細は別の記事としてまとめます。
とりあえず色々なものを写真に収めることも習慣化させていこうと思いました。
がんばろ。
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